はよざいます



さあ、時計の針を折り曲げて僕とお話しようよ

実際に時間がとまるわけじゃないけど、それくらいの時間とってくれたっていいだろ？

お茶をいれてきなよ、夜中にぴったりの熱くてドロドロしたコーヒーをさ

音楽もつけようか、そうだなCleopat'Dreamとかがいいと思う、持ってなかったら買ってくるがいい
バド・パウエルがいぎーいぎーってさせてくれるはずさ


さて何のお話をしようか？お乳かい？尻の穴かい？
21世紀美術館の写真展のくそっぷりについての話でもいい

でも君はいま悩んでいるんだろ、知ってるさ、だって僕は君の女だからね

少年時代に描いてた未来とはちがう遠い、手近な所に落ち着いたのがたまらないんだね
そしてその立ち居地に甘んじそこそこ満足してしまってる自分も嫌なんだろ
わかるよ、とてもありがちだものね

バナナフィッシュがバナナ穴から出られなくなった様によく似ている

いやいや君を否定しいるわけじゃないよ、もちろん僕だってそうさ
乳離れできない子供のような気持ちでいるよ

どうすればいいかは決まってるんだ
でかくはれた膿をつぶすように、自分の恋しいものをぶちゅぶちゅにするんだ

ぶちゅぶちゅにしたら自分のことだけを考えて、ああ今は秋だしイチョウの黄色い葉っぱが落ちて絨毯みたいに敷き詰められた舗装された道路を自転車で友達と通れば純粋な気持ちがよみがえって来てお金とか愛がなくても大丈夫なようになれるよ

そうだ、こんど夜にでも二人で試してみようじゃないか
また電話するよ



おしまい